ここ数年、雪まつりには毎年クルマで行っているけーのです。
さっぽろ雪まつり、楽しいですよね。雪ミクさんかわいいし。北海道外の人は普通、飛行機で行くと思いますが、「雪まつりにクルマで行ってみたい」「クルマで行くとどうなるのか知りたい」そんな奇特な人のためにこの記事を書きました。ぶっちゃけ飛行機のほうが速くて安くて安全やで…
一般人がクルマで行くとなると、本州から北海道に渡る方法としては船(フェリー)しかありませんが、利用できるフェリーには何社かあります。なお、青函トンネルはクルマで通行できません。残念。
フェリーの種類・場所(港)と所要時間
すべて私が使ったことがあるフェリーです。所要時間が短い順に並べました。
フェリーの名前 | 運行区間(港) | 所要時間 / 便数 | 料金 |
津軽海峡フェリー (ノスタルジック航路) | 大間→函館 | 1時間30分 2便/日 | 9,800円~ |
津軽海峡フェリー (津軽海峡ロード) | 青森→函館 | 3時間40分 8便/日 | 11,800円~ |
シルバーフェリー (川崎近海汽船) | 八戸→苫小牧 | 7時間30分 4便/日 | 20,000円~ |
太平洋フェリー | 仙台→苫小牧 | 15時間~15時間20分 1便/日 | 26,300円~ |
さんふらわあ (商船三井フェリー) | 大洗→苫小牧 | 17時間45分~19時間15分 0~2便/日 | 26,740円~ |
フェリーにクルマで乗るときの費用・料金について
各社微妙に違いがありますが、概ね以下の点を知っておくと良いです。
- 自動車の全長で料金が変動。普通乗用車ならだいたいみんな同じ。
- 自動車を載せる場合、運転手(1名分)は最も安い料金プランが無料(自動車の料金に含まれている)。
- 雑魚寝スペース→相部屋→個室→すごい個室 くらいのグレード分け。
- 早く予約すると割引になったりインターネット予約で割引になったり往復予約すると割引になったりならなかったりする。
- 予約は数日前まで少額でキャンセルできる。
- 港まで遠いと当然、高速道路料金やガソリン代がかかる。
- 基本的に飛行機に比べてコストメリットはない。(多人数乗りなら多少あるかもだが…)
フェリー共通の特徴
- クルマより遅いので、遠いと時間がかかります。(最高時速25~30ノット(54km/h)くらい?)
- まあまあ揺れますので、乗り物酔いする人は酔い止めを忘れずに。
- 出港の1時間前を目安に到着しましょう。(10分前に着いても乗れましたが…すいませんでした)
- お風呂かシャワールームが使えます。
- 沖に出るとモバイル回線は切れます。
フェリー各社・航路の紹介
津軽海峡フェリー(ノスタルジック航路) [大間→函館] は猛者におすすめ
最も安くて最も航行距離が短いルートです。
しかし、大間港まで遠い上に近くまで高速道路が繋がっていないため、青森港に比べて2時間30分ほど長くクルマで走行する必要があります。また、山を越えなければならないため坂やカーブが多く、狭い道もあります。大間港付近では海沿いを走行しなければならないため天候が変わりやすく、吹雪に遭うこともあるため危険です。しかも、便数が少ないので、万一乗り遅れてしまった場合にリカバリーがききません。
なにが言いたいかと言うと、このルートはおすすめしないということです。
ちなみに私は一度脱輪して酷い目に遭いましたが、レッカー車に救助されるまで3時間くらいかかった気がします。あの時のおっちゃん、夜の吹雪の中ありがとう。ほんとすんませんでした。海沿いの雪道で除雪車を追い越すな。絶対だぞ。(雪が水分を含んでやわらかく深いので、クルマがあらぬ方向に進みます)
でも楽しいので猛者にだけはおすすめします。くれぐれも余裕を持ったスケジュールで安全運転していきましょう。
東京駅から大間港フェリーターミナルまでの所要走行時間
東京駅から大間港フェリーターミナルまでの所要走行時間はおよそ10時間30分です。ただし、冬は吹雪が予想されますのでくれぐれも余裕も持って。
津軽海峡フェリー(津軽海峡ロード) [青森→函館] はドライブ好きにおすすめ
ノスタルジック航路と同じ会社「津軽海峡フェリー」が運行している別のルートです。
便数が多いため、スケジュールが柔軟に組める点が最大の利点です。雪まつりは時間との勝負なので、どうしてもこの航路でないと間に合わないというような状況があります。
フェリーの航行中は睡眠をとるドライバーが多いと思いますが、航行時間が3時間30分と短めなので、一日分の十分な睡眠時間にはならないので注意しましょう。また、函館から札幌までは4時間程度の走行が必要です。つまり、結構疲れます。休憩を入れつつロングドライブを楽しめる方、運転手が複数人いる場合におすすめします。
東京駅から青森港フェリーターミナルまでの所要走行時間
東京駅から青森港フェリーターミナルまでの所要走行時間はおよそ8時間です。深夜の東北自動車道はほとんどクルマが走っていないので楽に走れますが、雪と凍結には注意が必要です。
海割ドライブ
『海割ドライブ』は、『自動車で乗船すると同乗者は全員無料』という割引です。多人数の場合はコストメリットがすごいことになるかも知れません。一人2000円分ですが…
予約数に限りがあるので、予約可能になる『乗船2ヶ月前』になったらすぐ予約しましょう。
シルバーフェリー [八戸→苫小牧] は最もバランスが良いので普通におすすめ
シルバーフェリーは、料金と時間のバランスが良く、到着地が苫小牧なので最もおすすめできます。
航行時間が7時間30分なのでちょうど一泊分の睡眠時間がとれ、「短時間すぎて休めない」あるいは「時間がかかりすぎてヒマ」の両方を回避できます。まさにぴったり。
苫小牧港に到着すると、札幌までの道のりでちょっと寄り道すれば新千歳空港に行くことができます。つまり、雪ミクスカイタウンにも行けるわけです。しかも、苫小牧から札幌までは1時間ちょっとなので、函館から札幌へ行くよりも圧倒的に近いです。走行時間が短いと体力にもやさしくて良い。
便数と出港時間の関係でスケジュールに合わないことがあるのが唯一の難点。
東京駅から八戸港フェリーターミナルまでの所要走行時間
東京駅から八戸港フェリーターミナルまでの所要走行時間はおよそ7時間30分です。比較的、青森港までの道のりよりは楽です。
太平洋フェリー [仙台→苫小牧] は優雅な船旅をしたい人や家族連れにおすすめ
太平洋フェリーは、優雅な船旅をしたい人におすすめです。
正直、他の会社のフェリーは基本的に「貨物船」なので飾り気とか全然ないのですが、太平洋フェリーの船は「客船」です。
船自体に飾り気があるし、シアターがあるし、ゲームセンターがあるし、階段付近のラウンジは高級感を演出してるし、バーもあるし、到着の少し前にはピアノ生演奏とかもありました(いつもやってるのかは知らない)。
他のフェリーに比べて一般客が圧倒的に多く、家族連れも多いです。旅をより優雅にするため、早めに個室の予約をおすすめします(むしろ他のフェリーはほとんどトラックドライバーのおっちゃんしかいません)。
他のフェリーに比べると料金はやや高めですが、質は圧倒的と言えます。
東京駅から仙台港フェリーターミナルまでの所要走行時間
東京駅から仙台港フェリーターミナルまでの所要走行時間はおよそ4時間です。常磐自動車道を使う場合、1車線区間が結構あるので遅いクルマがいてもなかなか追い越しできませんが、落ち着いて運転しましょう。
船内Wi-Fiインターネット接続サービス
衛星インターネット接続のWi-Fiサービス(有料)もあり、まあまあ快適に使えます。有料Wi-Fiは接続デバイス数に制限があるようなので、複数人でのシェアはやめましょう。一人でも端末をたくさん持ってるガジェットオタクは注意。
15時間以上の船旅ですが、退屈せずに過ごせると思います。インターネット中毒マンはモバイルバッテリーを忘れずに。
新造船ニューきたかみ
また、3隻あるうちの「きたかみ」が更新のため、もうすぐ入れ換わるようです。新造船に乗ってみたい人にもおすすめです。おれも乗ってみたい…
名古屋・仙台・苫小牧間の運行
名古屋→仙台→苫小牧 の航路なので、のんびり船旅をしたい中部~関西の人にもおすすめです。その分、時間はかかりますが。
さんふらわあ(商船三井フェリー) [大洗→苫小牧] はロングドライブを避けたい関東民におすすめ
商船三井フェリーの「さんふらわあ」は、ロングドライブを避けたい関東民におすすめです。東京、千葉、埼玉、茨城の民には最も近い港から出発できるので、さっくり乗船してお酒を飲むことができます。あと出港時と到着時に謎の『さんふらわあの歌』を聴くことができます。
とにかく時間がかかるのでヒマです。太平洋フェリーの船と違い、娯楽がほぼないので、風呂入ってビール飲んで寝るくらいしかすることがありません。インターネット接続も、陸に近い時は繋がりますが低速だしすぐ切れたりします。
個人的には一度利用したきりです。ヒマすぎるのでもう乗らなくていいかな…
大洗港なので、ガルパンさんは港周辺の観光も良いかも知れません。
東京駅から大洗港フェリーターミナルまでの所要走行時間
東京駅から大洗港フェリーターミナルまでの所要走行時間はおよそ1時間30分です。すぐそこ。
船酔い対策に酔い止め薬: アネロン『ニスキャップ』
アネロンの『ニスキャップ』は、市販最強の酔い止めらしいです。1日1回飲むだけで持続するので便利。
乗り物で酔ってしまう体質の嫁の常備薬になっています。実際、船に乗る時に飲んだおかげで酔わずに乗り切れました。