こんばんは、MIKU EXPO EUROPE 2018で初めて「AIRSIM」というものを使ってみたけーのです。
AIRSIMとは
AIRSIMは、香港の信京電訊有限公司(SHINETOWN TELECOM)という会社が販売しているプリペイドSIMです。世界102カ国で使えるのが特長です。日本ではAmazon.co.jp(マーケットプレイス)で手軽に買えます。
購入する場合は、10米ドルチャージ済みのほうがお得です。
2019-05-29追記: いつの間にか20米ドルチャージ版のラインナップが増えてたので、こちらも検討の余地があります。
ちなみに、SORACOM社のIoT向けのSIM、「SORACOM Air SIMカード」とは無関係です。Amazon.co.jpで検索すると両方出て来るので、知らない人にとっては非常にややこしいことになりますね…
AIRSIM 結論: 海外によく行く人にはおすすめ
先に結論を書きますと、海外にそこそこの頻度で行く(ex. 初音ミクさんの海外ライブに行く)人にはおすすめできます。
AIRSIMのイケてるところ
- 海外に行く度に、毎度プリペイドSIMを買わなくて良い(手間や時間がかからない)
- それなりに安い
- 現地のプリペイドSIMを買う場合でも、それが使えなくなった時の保険として持っておける
- 料金プランが細かく用意されているので、自分のスタイルにあったプランを選択すれば無駄なく使える
- いつでもギガ()の追加購入ができる
- 中国で使う場合、GFW(金盾)の影響を受けず、Google、Twitter、Facebook、LINEなどが使える(ローミングなので)
- 国や地域によっては複数の現地キャリアからどこを使うか選べる。
AIRSIMのイケてないところ
- 現地のプリペイドSIMに比べると少し割高であることもある
- 料金プランが細かいので、最適なプランを選択するにはそれなりの知識が必要
- アクティベーション時やプラン(package)購入時にインターネット接続が必要(後述)
- 専用アプリが必要(これきらい)
- データ量を使いきった後、top-upして継続するときにハマる(後述)
AIRSIMの使い方、使い勝手、注意点
AIRSIMは世界102カ国で使用できます。AIRSIM公式サイトで国(地域)と料金プラン(package)が確認できます。
日本でも使えますので、出発前に日本国内でアクティベーションを済ませた上、動作確認をすることもできます。もちろん、日本国外に在住の人が、日本に一時滞在する時に使うこともできます。
といいつつ、自分ではまだ日本での使用は試してない。
AIRSIMのアクティベーションについて
専用アプリが必要です。私はこの点が嫌で買うのを結構躊躇しました。さておき、アプリをインストールしておかないと面倒なので、出発前にインストールしておきましょう。
“AIRSIM”で検索すると、ややこしいことに他のアプリが出てくることがあります。めんどくせえ。”AIRSIM ROAM”が必要です。あと”AIRTALK ROAM”ってのも出てきますが、こっちは音声通話用らしいので不要です。
そして、Wi-Fiでインターネット接続ができる状況下で初期設定しておくのがベストです。というか、そうでないとアクティベーションできないような気もする。
私はこれに気付かず、パリに着いてからしばらく初期設定に手こずりました。嫁のiPhoneに挿したThreeのSIMはあっさり使えるようになったのに…(別の種類のSIMを調達しておいて正解でした)。最終的には、嫁のiPhoneでテザリングしてもらった上で初期設定をしたら無事に使用可能になりました。
専用アプリの「AIRSIM ROAM」が中国語表記になった時、英語表記に変更する方法
なぜか中国語表示になってしまって、英語に変更する方法がわからず困ったのでメモ。
画面右下の歯車アイコン「更多」→「個人資料」→「語言」
から変更できます。プロフィール設定だったんやな。
AIRSIMでチャージ(top-up)する際の注意点
AIRSIMではチャージ(英語ではtop-upと言う)することができますが、プラン(package)の「データ量を使い切ったのでチャージして継続しよう」というときには3ステップが必要です。
- チャージ(top-up)する→残高が増える
- プラン(package)を購入する
- 使い切ったプラン(package)を終了する→新しいpackageが有効になる
チャージ(top-up)する
これがまた、インターネット接続ができないと当然買えません。なので、使い切ってから買おうとすると詰みます。詰んでしまった場合はWi-Fiを探しましょう。スタバとか。
データ量を使い切っても、低速で接続が維持されるプラン(package)なら問題ないんですけどね。
プラン(package)を購入する
top-upしただけだと何も起きません。packageを選択して追加購入しましょう。
使い切ったプラン(package)を終了する
これがわからなくてハマった。現在有効なpackageのstatusを “used” にしないと新しいpackageが有効になりません。
ヨーロッパにおけるAIRSIMの通信速度、つながりやすさ
私が2018年12月に行った各都市の通信状況は以下のような感想です。要するにMIKU EXPO EUROPE 2018 に行った時の話です。
ちなみにスピードテストとかはしてませんので、すべて体感の話です。
- パリ中心部: 概ね快適、たまに遅い
- ヴェルサイユ宮殿: 人が多いせいか、遅い時が多かった
- パリ→ルクセンブルクのレンタカー移動: 郊外かつ山の上だとLTEに繋がらず3Gに落ちたりする、たまに圏外にも
- ルクセンブルクの観光地: ちょっと遅いけど、まあまあ快適
- ルクセンブルク→ケルンのレンタカー移動: やはり起伏があるところは厳しい
- ケルン市内: 快適
- ケルン→ブリュッセルのICE移動: 厳しいので車内Wi-Fi使ってた
- ブリュッセル: 概ね快適、たまに遅い
- ブリュッセル→ロンドンのEurostar移動: 前半寝てたのでわからん、イギリス入ってからロンドンに着くまでは結構厳しい
- ロンドン: 調子いい時は快適なんだけど、結構な頻度で使いものにならなくなった
各国とも、日本に比べてそもそも基地局が貧弱で数も少ない気がしました。日本は山奥以外はほとんどの場所で快適に使えますが、ヨーロッパではそこまで快適ではないように思います。
特にロンドンは度々「まともに使えない」状況になりました。しかし、これはThreeのSIMでもちょくちょく発生していたので、AIRSIMのせいではなさそうです。もしかすると、O2(イギリスの3大キャリアのひとつ)の大規模障害があったので、その影響が他キャリアにも及んでいたのかも知れません。知らんけど。
ローミングのせいで遅いと感じることはありませんでした(あったのかも知れないけどわからなかった)。
台湾(台北)で使ってみた感想
「次に海外で試せるのは台湾かな…でも台湾は現地SIMがサイコーなんだよなあ…」と書いていましたが、2019年5月にMIKU EXPO 2019 in TAIWANがあったので、実際に使ってきました。
結果としては、非常に快適に使用できました。
台湾の場合、現地のプリペイドSIMが非常に優秀なのでそちらでも良かったのですが、せっかくなので使ってみることに。既にAIRSIMを持ってるわけですしね。
羽田空港のWi-Fiに接続できる間にSIMを差し替えてプラン(package)を購入するなどの設定をしました。今回は3日間でデータ容量無制限、HKD50のpackageを買いました。後でクレジットカードの請求額を見たら684円でした。中華電信のプリペイドSIMが3日間データ容量無制限でNTD300(約1,037円)、遠傳電信の3日間データ容量無制限SIMをAmazon.co.jpで買うと700円ちょっとらしいので、まあまあお安く済んだようです。まあ、速度や通信エリアは中華電信のほうが優秀そうですが…
台北桃園空港に着陸後「電波を発する機器がご使用いただけます」のアナウンスがあってからiPhoneの電源を入れてみると、あっさり繋がりました。接続されたキャリアは「遠傳電信(FarEasTone)」。AIRSIMは、台湾だと「台湾の星(Taiwan Star)」かどちらかが自動選択されて接続されるようです。
現地でSIMを購入する場合と比べると、入国審査待ちの間も使い放題なのと、入国後にSIM屋さんを探したり、購入手続きの列に並んだりしなくて良いのが利点ですね。繰り返しになりますが、旅行の時間を最大限活かせる点が最大のメリットだと思います。
ついでに待ち時間にスピードテストをしてみたところ、AIRSIMのサイトではDownload 21Mbpsと書かれていたのに35Mbps出ました。なんでだ。まあ、香港ローミングにも関らず、全く問題ないレベルの速度が出て満足でした。比較するのも変な話ですが、体感でも日本のMVNOより速かったので、日本のモバイル通信事情はもうちょっとなんとかならんのかな…と思いました。
AIRSIMまとめ
冒頭で「結論」に書いた通り、海外にちょくちょく行く人にはオススメ。でも、強くオススメするほどでもないかな…というところ。国によっては現地SIMがサイコーなところもあるし。
個人的には、また中国に行く機会(MIKU WITH YOU)があれば使うかも知れません。
何かあれば追記したり修正したりしていきます。