会社の業務用(事務用)PCの管理を担当しているけーのです。
業務用PCについては『あまりに低スペックになることを避けながら可能な限り費用をケチる』方針を採用し、『壊れたら交換する』運用を何年も続けている弊社は、故障時交換用のPCを常時2~3台置いています。
今回、故障時交換用のPCとして Lenovo ThinkCentre M715q Tiny を買ってみたのですが、これが思ったより良かったのでオススメしたい次第です。
Lenovo ThinkCentre M715q Tiny の特長
小さい
約34.5x182x179mm という小型サイズ、質量も約1.3kgと、PCとしては非常に小さくて軽いです。
場所を取らないのはもちろん、設置、移動、交換する際に苦労が少なくて済みます。
VESAマウントできる
VESAマウンタがオプションで用意されており、VESA規格の穴があればそこにマウントできます。
わからない人向けに簡単に言うと、パソコンのディスプレイモニタの裏にネジで取り付けることができます(VESAマウント可能なモニタに限る)。一体型パソコンみたいに省スペースで机の上がスッキリします。
筐体の造りがしっかりしている
筐体が金属製で頑丈にできており、放熱にも有利そうです。また、出荷台数世界一のPCメーカーだけあって加工精度も優秀なほうで、筐体を開け閉めするときにハマりにくかったりガタついたりしません。ネジがやたら多いといったこともなく、現代的な造りの良さがあります。
このあたりは、自作パーツやベアボーンキットよりも優れている点ですね。
安くて速い、コストパフォーマンス最高
Lenovo直販モデルに限りますが、ほぼ常時クーポンが使えるので、定価の30%から50%引きくらいで買えます。なお、カスタマイズで選択したパーツにも割引が効くので、メモリをたくさん積んだりすると更にお得です。
また、CPUに AMD Ryzen を選択できるので同じ金額を出すならIntel CPUのPCより速いです。
以下のモデルで税込69000円弱でした。
- Windows 10 Home
- AMD Ryzen 3 PRO 2200GE
- メモリ 16GB
- M.2 SSD 256GB
- Wi-Fiなし
なお、M.2 SSDはSamsung製のもの(MZ-VLB2560)が入っていました。一般向けM.2 SSDでは最も高速で品質も良いと言われている(そして市販価格はやや高めの)Samsung製が採用されているのはなかなか良いです。(次に買ったときに違うメーカーのものが入っていても文句は言えませんが)
また、CPUは最高で AMD Ryzen 5 PRO 2400GE 、メモリは最大で32GBまで選択できます。重いゲームやAdobeのアプリで重い処理をやったりしないなら、大抵のことは快適にこなせそうです。
プレインストールソフトウェアが少ない
プレインストールされている(正確にはWindowsストアから自動インストールされる?)のはLenovoのPC管理ツール Lenovo Vantage くらいです。
余計なアンチウイルスソフトや何のために入ってるのかわからない独自ツールや使いもしない体験版ソフト等が一切入っていません。
プレインストールソフトウェアは無用にストレージを圧迫するだけでなく、OSのアップグレード時に不具合の原因になったり、それを避けようと削除すると新たな不具合の原因になったりします。なるべく追加ソフトウェアが無い状態で正常に動作するPCが望ましいです。
延長保証を付けられる
標準で1年間のオンサイト修理の期間を延長できます。
- 2年 4104円
- 3年 6480円
- 4年 10260円
壊れたら自分で直すか交換すればいいと思っている私は使ったことないですが、遠隔地に設置したり大量に設置したりする場合などは検討の余地があります。
もっと質の高いテクニカルサポートを提供する「プレミアサポート」というのもあります。何をしてくれるのか良くわかりませんが、手厚いサポートが必要な人にPCを売る場合には検討に値するかも知れません。
ディスプレイ出力を3つまで付けられる
標準でDisplayPortが2ポート搭載され、カスタマイズで1ポート(DisplayPort、HDMI、VGAから選択)を追加できます。
3系統同時出力はまだ試してませんが、おそらくできるでしょう。(今度試す)
ACアダプタが(仕様的には)ThinkPadのものと同じ
PC側のコネクタ形状と出力(20V, 3.25A)からして、(仕様的には)ThinkPadと共通のACアダプタが採用されています。型番は 00PC757 。
いざという時に使い回したり、壊れた時に代替品が市場にいっぱい出回ってそうなのは安心です。
自分でパーツを追加・交換できそう
勝手にやるとメーカー保証対象外になると思いますが、2.5インチHDD/SSD、Wi-Fiモジュール、メモリ(SO-DIMM)は、簡単に自分で追加・交換できそうです。筐体はネジ1本で開きます。
Lenovo ThinkCentre M715q Tiny のイケてないところ
納期がかかる
直販モデルのカスタマイズ製品の場合、早くても1週間かかります。まあ仕方ないですね。
販売店モデルは割高なので、そもそも選択肢に入りません。
クーポンがめんどくさい
クーポンが効く製品とそうでない製品でカスタマイズの範囲が異なるので、めんどくさいことになる場合があります。
私が買ったのはWindows 10 Homeのモデルでした。本当はProが欲しかったのですが、クーポンで割引されるのはHomeのモデルのみだったので、やむなくHomeを買ってからアップグレードを行う、という手間をかけました。差額は7万円近かったと思います。
購入した後で、メールで送られてきていたクーポンならProのモデルでも割引が効くことに気付いたので、時間があるなら予め会員登録してメールを受信しておくと良いかも知れません。
NICが蟹
ネットワークのチップはRealTek製です。
今時クライアント用途なら問題ないと思いますが、IntelやBroadcomに比べるとなんとなく安心感は低めです。
Lenovo ThinkCentre M715q Tiny まとめ
- コスパ良し。
- 安心の大手メーカー製、造りが良い。
- プレインストールソフトが少ない。最高。
- クーポンがめんどい。
- 即納はできない。